この土地に根を下ろす ― 2012/03/01 23:45
最近、ふと自分の気持ちに変化を感じます。
アラスカに住んだ写真家の故・星野道夫の言葉が浮かんできました。
- 家を建て、この土地にすっかり根を下ろすと、風景は別の言葉で語り始めていた-
そんな頃、地元ハンターが獲ったというエゾ鹿モモ肉の塊をいただきました。レシピを調べてシチューに。初めて食べる鹿 肉は、どこか懐かしく体に浸みていきました。思えば星野道夫も、極北の先住民族の祭祀でムース(ヘラジカ)のスープをすすり、同じ土地の上で生きる者と死す者、有機物と無機物の境に思いをはせています。
-その時、僕はムースになる。そして、ムースは人になる。
死して肉となったムースは、同じ自然を生きる人の体の一部となり、人もまたいずれ自然 に返る…。それは単に、物質の循環だけではない、人と自然との深いつながりを意味するのでしょう。
星野道夫の言葉が、ひとつひとつ実感し始めたのは、わたし自身もニセコに住まいを持ち、いまはじめて「ここに根を下ろす」との気持ちがかたまったからなのだと思います。
仕事においても、気づけば「自分の成したことがずっとこの土地に残っていくのだ」という気持ちで取り組むようになっています。今までなかった感覚です。
【エゾシカのシチュー】
1.一口大に切った鹿肉に塩・こしょう、小麦粉をまぶす。
2.軽く炒めて焼き色をつけたら、ワイン、水、レモン果汁、スープ、タイム、ウスターソースを入れて1時間煮る。
3.玉ねぎ(みじん切り)、セロリ(小口切り)、人参・大根・じゃがいもなど(乱切り)を加え、さらに煮込む。
4.塩・こしょう・タイムで味を整えたらできあがり。
〔材料:肉1kg に対して赤ワイン150cc、水1.2ℓ、レモン1/2 個、固形スープ1 個、タイム適量、ウスターソース大さじ3〕
☆3月末で、約2年勤めたニセコプロモーション事務局を退職します。いくつかのプロジェクトを引き継ぎながら、執筆に力を注ぎたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
新年度からの業務について ― 2012/03/31 13:51
世界のあちこち旅をして、私はニセコへやってきました。
旅の途中、とりわけ心を奪われ思い出に残っているのが、空。
大平原の上に広がる大きな空(カルガリー、カナダ)
異なる高さに幾重の雲が浮かぶ空(アウトバック、オーストラリア)
深夜から月輪がどんどん大きくなって、凍った湖面は昼のように明るくなり、ついに光のカーテンが現れた(イエローナイフ、カナダ)
感動が押し寄せて、涙が止まらなくなった空(ジャスパー、カナダ)
そして、数々の朝焼けと夕焼け。
ニセコに住むようになり、やはり心を捉えるのは、季節ごと、時間ごとに趣を変える空です。
太陽の周りに大きな日暈(ひがさ、にちうん)が現れ、星空の夜、車を運転していたらまるでプラネタリウムの中に入りこんだかのように星がせまり、凍りついた冬の日にはダイヤモンドダストが輝き、パウダースノーをたくわえたゲレンデの上には真っ青な空。
空いっぱいの夕焼けや、天の川がわからないくらい星いっぱいの空は、ニセコの財産です。
パウダースノーを求めて人が集まるように、いつか心に残る空を求めて、世界中の人がニセコを訪れて欲しいなと思います。
さてこの度、緊急雇用対策事業の終了により、3月31日をもちまして一般社団法人ニセコプロモーションボード事務局を退職致します。約2年にわたる在職中はひとかたならぬお世話になり、本当にありがとうございました。
退職後も当面の間、曜日限定でサンスポーツランド内の事務所にてWeb 更新、ニュース発行等の業務を行う予定です。
また、8月に開催されるニセコHANAZONOヒルクライムの事務局として、実行委員会より業務委託を受けています。当イベントに関するお問い合わせ、ご相談等を引き続き承りますので
よろしくお願いいたします。
※ヒルクライム事務局専用電話 090-2056-2093
K'sの業務につきましては、今後もニセコを拠点として、執筆・編集やスポーツイベントサポート業務を行いますので、お気軽にご連絡いただけましたらありがたく存じます。
どうぞこれからもよろしくお願いいたします。
★カナダスノーネット毎週更新しています。ウィスラーはここへきてかなりの大雪のようですよ。ウィスラー・ブラッコムは動画をメールニュースで配信しているのがいいですね。埋め込みました。