本年もどうぞよろしくお願いいたします2023/01/04 13:44

新年あけましておめでとうございます。
本年もどうぞよろしくお願いいたします

昨年は、学習指導要領改訂に伴う教科書関連の編集業務を多数、ご依頼いただきました。

また、カナダ留学のひとつのまとめとして、「脱植民地化のためのポータル」 (https://decolonization.jp/)カナダ・ユーコン編のコンテンツを作成し、3月に公開しました。
これは世界各地の脱植民地化の現場を紹介するウェブサイトで、日本・サッポロ編、ペルー・アヤクチョ編、カナダ・ユーコン編の3エリアからなります。北海道大学文学研究科の人類学者小田博志先生のプロジェクトに参加させていただき実現したものです。

*******************

コロナ禍で国内外を問わず旅行から遠ざかっていましたが、12月には約3年ぶりの海外、ハワイ・ホノルルに行きました。2015年以来のフルマラソンにも参加しました。

ホノルルで滞在したコンドミニアムの部屋は、港に面し、ラナイ(ベランダ)から太平洋に夕日が沈むのが見えました(写真)。

今回の旅のお供は、『ザリガニの鳴くところ』(ディーリア・オーエンズ著)。2021年本屋大賞 翻訳小説部門 第1位、生態学者である著者の初のミステリー作品です。
機内、マラソン中、また時差で目が覚めてしまった時間にも、audibleで聴いていました。利用したハワイアン航空の機内エンターテイメントでは、帰国便で公開されたばかりの同作品映像を見ることができました。
https://www.wherethecrawdadssing.movie/

作品風景が旅の体験と溶け合って、忘れられない思い出になりそうです。


原作を聴いている途中で映画を見たので、ラストは映像で知りました。あまりの意外な顛末はしばし放心させられるほど。湿地の風景を写した映像はとても美しかったです。

ただ、終盤にでてきたゴイサギはCGでしょう。重要なシーンだけに違和感ありました。そしてカイヤの風貌や衣装も、”美しすぎ”ました。美しさという価値の基準が、白人の主流社会のもので捉えられているのが気になったのです。カイヤが街のリッチな人気者の気をひくのに、白人社会の都会の価値に自分をよせたのだとしたら、物語が違ってしまいそうです。
チェイスはカイヤのことを、他の女性にない魅力を見出して愛したのだと信じたい。カイヤが、生きる上で必要なことは学校ではなく鳥たちから学べると考えたように、その美しさも湿地の生活を通して生まれてきたものがあったのではないかと。

人間と大地との深いつながりや共生を描いている点で共感できるのですが、やはり、土地の所有権という概念が重要な要素として書かれていることなど、主流社会の価値を提示しています。
音や映像だけでは理解しきれない点もあるので、年をまたいで電子書籍で読み進めています。


「脱植民地化のためのポータル」は1月中旬に北海道新聞で紹介される予定です。

本年もどうぞよろしくお願いいたします2021/01/07 17:44

Yukon Art Centreからの朝焼け

旧年中はお世話になりました。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。

昨年7月、実父と義父を相次いで亡くし、喪中のため、年賀状による新年のご挨拶を控えました。
公私にわたって、多くの寄り添いや支えをいただき、ありがたく存じています。

今年も、できることを少しずつ着実に進めていきたいと考えています。

「北大とアイヌ」を考える連続学習会(第5 回 )で報告しました2020/10/10 16:45


2020年9月30日、Zoomを使ってオンラインで開催された第5回「北大とアイヌ」を考える連続学習会で発表しました。この日は、「大学と先住民族との関係および研究倫理のあり方:カナダ・ユーコンの事例に学ぶこと」と題して、3人が話題提供をしました。参加者は話題提供者を含め計31名でした。
当初、7月下旬の開催予定でしたが、私事により延期していただき、2か月遅れの開催となりました。ご配慮くださった主催者、世話役の先生方に感謝しています。

私は冒頭の40分をいただき、実質的にはじめての、留学成果報告となる発表をしました。約1年半のカナダ滞在中には多くの経験と学びがあり、今回は学習会の趣旨に沿った報告をしましたので、留学成果の1つの側面というべきまとめになりました。なかなか手をつけられずにいましたので、このような機会をいただき、感謝しています。

当日の発表資料は、「北大とアイヌ」を考える連続学習会のウェブページで公開しています。資料の直接リンクはここです。

発表後の質疑応答の時間には、「伝統知と先端知が異なるアプローチをとる課題解決や歴史解釈について、どう考えるか」「先住民研究の申請を検討する組織として、(日本では)どのようなものが担うべきと考えるか」といった質問をいただきました。

私自身は遺骨問題に焦点をあてて学んできたわけではありませんが、人口に占める先住民の割合が高い地域において、先住民の出身である同級生たちと一緒に、遺骨をふくむ歴史的・文化的財産の返還についても学ぶ機会を得ました。他にも多様な視点での報告・話題提供が可能です。
講演等の御依頼をお待ちしています。

キーワード Key words
Indigenous (aboriginal)
Reconciliation
Self-governance
Stewardship
Value
Worldview: power, time, knowledge, values, etc.
Two-eyed seeing
Land
Resilience
Modern treaties
Treaty people
Residential School
Trauma
Precontact
Assimilation Policies
Paternalism
Colonialism
Mental Health

About K's WORKS2020/08/28 13:21

帰国しました2020/03/22 17:42


3月21日に緊急帰国しました。
あと数日遅ければ帰国できなかったかも、というぎりぎりの状況でした。予定していた便が欠航になったり、国境を超えた移動の制限や自己隔離の可能性が迫る中、予定を大きく変えてカナダ生活に区切りをつけ、なんとか帰ってくることができました。今はただほっとしています。

緊張の日々が続いたので少し休みたいとは思っていますが、また以前のようにニセコを拠点に生活していきますので、執筆、編集等の御依頼をお待ちしています。

現在、新型コロナウイルスCOVID-19 感染拡大防止のため、首都ロックの可能性も出ています。カナダ、あるいはユーコンがそのようにロックされる前に脱出してきて、今振り返って現地の状況を見ると恐ろしい思いです。 教科書制作にはどのように影響があるのでしょうか。想像できません。

みなさまも、どうぞお大事にお過ごしください。

葛西奈津子
<< 2023/01
01 02 03 04 05 06 07
08 09 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31

これまでの著書はこちら

最新の仕事について
ResearchMap/葛西奈津子
出版ネッツ関西/葛西奈津子

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

課題研究メソッド よりよい探究活動のために [ 岡本尚也 ]
価格:1620円(税込、送料無料) (2017/6/5時点)


企画・編集・一部コラムの執筆を担当しました。JSTによるSSH(スーパーサイエンスハイスクール)運営指導委員として、高校教育の現場で指導にあたっている経験を双方向に生かすことができました。

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

あなたの運動は大丈夫? [ 葛西奈津子 ]
価格:1296円(税込、送料無料) (2017/6/5時点)




出版ネッツ関西に所属しています。


出版ネッツフェスタ2017は5月26・27日開催!

出版ネッツ関西 いちもくセミナー開講中
提供:出版ネッツ関西メンバー 天野勢津子さん

RSS