ルーシー&スティーブン・ホーキング博士のSAシリーズ~未来をつくる子どもたちへ~2018/08/14 18:12


これは、「ホーキング宇宙を語る」で知られるスティーブン・ホーキング博士が、娘のルーシーと一緒に書いたSA(スペース・アドベンチャー、またはサイエンス・アドベンチャー)です。

本物の科学に基づいた冒険小説です。

まずは、最新の宇宙望遠鏡で撮影した、不思議で美しい宇宙の写真をごらんください!
主人公の少年ジョージたちと一緒に、AIの「コスモス」がつくる秘密の扉を通り、この宇宙への冒険に出かけよう!

科学者エリックの言葉を借りて、ホーキング博士は語ります。

「新しいことにトライするということは、危険を引き受けるということなんだ。でも、トライしないと意味のあることは何も成しとげられない。もちろん、だれでも時にはまちがうこともある。そこが大事なところだ。トライして、失敗して、またやり直して、続ける。それは科学だけじゃなくて、人生でも大事なことなんだよ。」 

「時には戻ってくるために、はるか遠くまで行かなくちゃならない。だから、逆に進んでいるように思えても心配しなくていい。違う見方ができるようになるって考えればいいんだよ。」

エリックは、子どもたちに知識を与えるだけではなく、その知識をつかって何かできるように頭を使うことを教えます。つまりこの本は、環境問題を教育の中で扱い、考え方、社会構造へのはたらきかけへの力をつけることを教えています。
子どもの世界への共感と、子どもたちの可能性への信頼に満ち、おとなが子どもたちのために何を残し、どのように導くことができるかを考えさせてくれます。

子どもにも、おとなにも読んでほしいです。
ニセコが大好きな人にはぜひおすすめ。
もちろん、宇宙や星のことを知りたい人は必見です。

☆ ☆☆ ☆☆ ☆☆ ☆☆ ☆☆ ☆

※ニセコ町学習交流センター「あそぶっく 」図書委員として、おすすめ本の紹介を書きました。 当初、シリーズの3巻までしか蔵書されていませんでしたが、その後、全巻そろえてくださったそうです。

新刊のお知らせ2014/03/28 13:00


2010年の秋以来、3年半ぶりに本の仕事が完成しました。

授業でそのまま使えるPowerPoint付き! 高校生物解説書 植物編

  • 監修: 町田泰則
  • 監修: 岡田清孝
  • 監修: 山本興太朗

  • 発行年月日:2014/04/10
  • サイズ:B5判 ページ数:107
  • 価格:本体 3,600円(税別)


  • 2007年から2008年に出版した「植物まるかじり叢書」(化学同人)で監修を務められた先生からご推薦いただいて、サイエンスライターとして執筆・編集協力することになりました。
    平成25年度から使われている【高校生物】の教科書のうち、植物・環境分野について、植物の専門家が解説するという本です。この教科書は、大学の教養課程でも十分使えそうな難易度で、高校の生物の先生にとっても、おそらくご自身の専門分野以外のところを教えられるのは難しいのではないかと思います。
    私自身、数年前から【高校生物】の教科書・教師用指導書・問題集の編集に関わってきて、今回は書店売りされる解説書の制作に関わることができたことで、この科目をより深く知ることができました。
    改めて、生物という教科のおもしろさを感じています。

    最近の仕事


  • 第5回ニセコ冬の音楽祭

  • 新たな実行委員会、新たな演奏家、新たな会場で、第5回目の音楽祭を無事開催しました。事務局として奔走し、よい経験と思い出ができました。

  • 知恵蔵(kotobank)解説

  • 佐村河内守/ジェフリー・バトル/ブライアン・オーサ-/ムーミン/STAP細胞 その他

  • カナダスノーネット

  • 10シーズン目のニュース更新は、あと1か月で終了です。

  • 出版ネッツ機関誌「forum」3月号

  •  はじめてデスクを務めました。巻頭特集「ゴーストライターを考える」には、非常に面白い原稿が集まり、好評でした。もうしばらくすると、一部の内容がウェブ上にアップされます。私自身は、ある音楽家の方にインタビューをして原稿を作成しました。紙面の関係で短くまとめましたので、以下に原文を掲載します。

    クラシック音楽の専門家に訊く
    作曲における作者とは



    佐村河内氏の事件で、音楽の世界にもゴーストライターがあるのかと驚いた人は多くいるのではないでしょうか。実は私もその1人。音楽における作者というものについての素朴な疑問が沸き起こり、クラシック音楽の専門家で渦中の新垣隆氏にも近しいMさん(匿名希望)にお話をうかがいました。(まとめ:葛西奈津子 / 執筆)

    クラシック音楽における作曲者・編曲者


     クラシック音楽について一般的に言えることは、「共作」といってあえて複数の作曲家が共同で作曲をする場合を除き、通常は1人の作曲家が主旋律はもちろんすべてのパートの譜面を書くものだということです。分業はありません。クラシック音楽における「編曲者」とは、たとえばオリジナルがピアノとギターのための曲を室内楽用にアレンジするといった場合に、編曲者として名のります。
     いずれにしても、(代筆の意味での)ゴーストライターという役割は、基本的にありません。ただし、クラシック音楽においては次のようなケースがあります。
     1.「偽作」:公表された作曲者とは別の人物による作曲と認められているもの。たとえば偉大な作曲家の晩年に、曲を完成させる体力・生命が残っていない場合、その家族や友人、弟子などが曲を完成させる場合がある。
     2.あえて他の人の名前を使って自分の曲を発表するもの。たとえば、クライスラーは、自分の作品の作曲者名を、当初は「古い教会の引き出しから出てきた」などと言って昔の作曲家の作品と偽って紹介していたが、これは当時の音楽評論の風潮に対して、作曲者名にとらわれず正当に曲を評価してほしかったからなどの理由があるとされる。

    技法・理論・指示書があれば交響曲も書ける


     クラシック音楽というものは、作曲技法や理論の上にたって作曲されるものですから、作曲をきちんと学んだ人であれば、決まりごとにしたがって「交響曲」を書くことは物理的には可能です。新垣さんがなぜゴーストライターを続けてきたかはわかりませんが、ピアノの演奏に優れ、音大で作曲を教える彼にとって、何らかの「指示書」があればそれに沿った曲を作ることは難しくなかったでしょう。
     新垣さん自身の専門分野は現代音楽です。これは必ずしも万人に受ける音楽、ヒット曲を目指す音楽ではありません。西洋音楽の作曲法が課す音の使い方の限界を打ち破り、新たな芸術音楽を目指すもので、世紀末に、絵画、彫刻、文学、建築などあらゆる芸術の分野で前衛主義(アバンギャルド)が生まれたのと同じ流れにあります。新垣さんが音楽の世界で追い求めているものは、交響曲でベストセラーとなることではないはずで、そのためにゴーストライターを務めていたのではなかっただろうと思います。

    評価を受ける作品、愛され続ける作品とは


     偽作であっても、作者名を偽って公表した曲であっても、すばらしい作品は後世にわたって残り愛されます。しかし、現代はエピソードやタイトル、キャッチコピーが、評価や売れ行きに大きな影響を与える時代です。これは音楽だけでなく、広く人間の活動に言えることです。そして、昨日まですばらしいと言われていたものが、明日には手のひらを返したように評価が変わってしまうこともあります。私は今回の事件を機に、自分もまたそんな世界に生きているという恐怖を覚えました。自分が正しいと信じて進む道でも、このような世界で一度評価が変わってしまえば、取り戻すのには長い時間がかかってしまいます。音楽家の仕事について少しでもお伝えしたく、以上お話ししました。
        ♪   ♪   ♪

     出版の世界では、書く手段・機会を持たない人のための代筆から「でっちあげ」まで、さまざまなゴーストライティングが混在しています。今回の特集で、ゴーストライターについて整理するには至りませんが、音楽界の事件を機に今後議論が深まることを望みます。

    新刊紹介2010/10/17 23:24


    北海道に移住後、初めての新著ができました。

    書名: 「学びやぶっく」44<たいいく>
        『あなたの運動は大丈夫?―「スポーツ生理学」からのアプローチ』
    著者名: 葛西 奈津子
    版元: 株式会社 明治書院
    発行年月: 2010年10月
    価格: 1200円(税別)

    大学院で学んだ知識と自分の体験をベースに、これまで書いてきたスポーツや健康に関する文章をまとめ、加筆しました。
    日常生活で生かせるスポーツ生理学や栄養学の基礎知識が詰まっています。熱中症や低体温症、スポーツ突然死といった事故を防ぐヒントにもふれました。

    スポーツの秋にあわせての刊行ですので、ぜひご一読ください。それにしても、高校生まで体育が大の苦手だった私が、「たいいく」の先生になるとは! 
    いま私はニセコでスポーツツーリズムの仕事に携わっており、その意味でも本書の刊行は助けになりそうです。

    本書の企画は3月に始まり、執筆・編集はほとんどがニセコへ転居後の作業になりました。物理的にも心理的にも大変なところはありましたが、いま刊行されてうれしさいっぱいです。

    2009年5月に北海道移住(札幌Uターン)して以来、あまり習慣的にスポーツに取り組むことができず、大会の参加もめっきり減ってしまいましたが、今日はニセコひらふ界隈ではたらく人と一緒にチームをつくり、駅伝大会に参加してきました。
    場所は、ブナ林の北限として知られる黒松内。7人でフルマラソンの距離を走りました。
    私は6.6kmの3区。31分31秒(4分47秒/km)は、今の私にしては上出来です。
    駅伝に参加して1番よかったことは、いろいろな職場ではたらく人と親しくなる機会が得られたこと。
    そしてチームはレディースの部で準優勝し、ジャガイモ50km、ワイン、地元の銘菓をもらいました。

    ニセコへ来て以来、ジャガイモをいただく機会は少なくなくて、切らしたことがありません。農業が身近にある生活は、すてきです。

    医療ムック『イリホリ』(iliholi) Vol.3 発売&メールアドレスについてのお知らせ2010/04/01 19:47

    キロロ ホテルピアノ

    エクスナレッジ社発行 医療ムック『イリホリ』03号が発売されました。特集は「『頭痛と腰痛』痛みの最新科学」です。
    私は、札幌医科大学整形外科を取材し、「痛み」のリハビリテーションについて記事を書いています。

    >>>エクスナレッジ社ウェブサイトで見る
    >>>amazonで見る

    (エクスナレッジ社の書籍紹介より)
    日本人の有病率の中でも特に高い比率を占める頭痛と腰痛。
    その「痛み」の原因を最先端治療をトップクラスの専門医が科学的見地から徹底解説。
    「痛み」は医療・医学の原点。
    そして”生きている証”, 第5のバイタルサインでもある。

    巻頭の特別インタビューは「世界チャンピオンの痛み」(長谷川 穂積)です。インタビューの質問項目には、私もちょこっと提案をしましたので楽しみです。

    『イリホリ』03号、書店またはインターネットでぜひお求め下さい!

    写真は、キロロリゾートのホテル「ピアノ」。
    スキーグラフィック(ノースランド出版刊)の取材で、3日間行ってきました。窓からゲレンデの見える最上階(14階)のツインルームを独り占め。
    記事の掲載は2010年11月号(10月10日発売)です。

    【メールアドレスについて重要なお知らせ】
    1998年以来、13年間にわたって使ってきたメールアドレスをこの年度末で廃止しました。次のアドレスは昨日3月31日で送受信できなくなりました。
      ×廃止:natsuko@mbox.kyoto-inet.or.jp
    お手数ですが、次のアドレスを宛先に登録ご確認ください。
      ○kswork@office.email.ne.jp(@を半角にしてください)

    カナダスノーネット
    4月末まで毎週更新予定!

    トレイル&ファンランfrom北海道

    植物まるかじり叢書第1巻「植物が地球をかえた!」 4刷ができました。1刷からでは計5500部となりました。
    >>>amazonでレビューを見る
    >>>朝日新聞のレビューを見る
    >>>「植物が地球をかえた!」 写真館を見る

    出張 & 植物まるかじり4刷のお知らせ2010/02/19 13:06

    ニセコひらふ 見晴らしコースから見た羊蹄山

    こんにちは。
    今週は全国的に雪が降って寒くなりましたね。
    NHK北海道の朝のニュースでは、天気予報の時間に道内で最も寒い観測地とその気温が示されます。今週は何度か「占冠(しむかっぷ)」の地名と、-25度前後の気温を見ました。その前のハイパー冬将軍様の滞在中には-30度を下回っていたので、これでも少しは暖かくなりました。 
    本州では来週あたりから春めいてくるそうですね。2月下旬、毎年私にとっては花粉症対策が始まる時期ですが、今年は違います。
    花粉の恐怖から逃れ、あさってからは恐るべき寒さの占冠へ!

    2月21日から25日までの5日間、道内のスキー場取材に行ってきます。
    事務所不在となり、メールの送受信ができるかどうかも未定です。ご迷惑おかけしますがどうかご承知置き下さい。
    取材先の2カ所のスキー場は、これまで1度も滑ったことのないところです。寒さとともに楽しみです。

    うれしいニュースです!
    私の著書、植物まるかじり叢書第1巻「植物が地球をかえた!」(化学同人) の増刷が決まったということです。今回が4刷で、1刷から数えると計5500部となりました。
    共著の「子どもの脳を育てる栄養学」(京都大学学術出版会)の6000部にも手が届きそう!
    まるかじり叢書全5巻は、毎月同じように少しずつ売れているそうです。私の担当したもう1冊の4巻も、2刷増刷の日が見えてきたとか!!! よい企画をくださったり取材に協力してくださった先生方、編集や営業・販売に尽力してくださっている出版社の方、みなさんに感謝しています。
    「植物が地球をかえた!」は、光合成と地球環境をテーマにしています。関連分野で新たな研究発表、話題が続いています。
    >>>小さいエネルギーでも可能な光合成水分解のメカニズムを解明(京都大学ニュース)
    「植物が地球をかえた!」4刷の刊行は2010年3月です。

    花粉シーズンが近づいている実感もありませんが、本州ではマラソンシーズンまっただなかというのも、こちらにいると全然想像できません。今の外はぼたん雪が降っています。
    東京マラソンが近づいているということで、ニュースで「水中毒」についての注意を呼びかけていました。水中毒?

    元の英語の用語を直訳すると「低ナトリウム血症」です。なにか水に悪いものがはいっていたかのような訳語は誤解を招くので改めたほうがいいのでは。
    ニュースでは、(これは常套句ですが)「最近、水中毒が注目されています」と説明されていましたけれど、全然「最近」ではありません。
    すでに10年以上まえから日本体育協会でも注意を呼びかけていますし、私が出場してきたアイアンマン・カナダの選手向けパンフレットにも、最も注意すべきこととしていつも書かれていました。

    低ナトリウム血症については、また次回書きます。それにしても、なんでもかんでも「最近、~が注目されています」と言うのはなんとかならないのでしょうか?

    バンクーバーオリンピック・ スノーボードクロスの藤森由香選手が、出走直前に体調不良のため棄権しました。
    公式練習中に転倒して頭を強く打ち、念のため検査入院しましたが、異常なく退院して大会に予定通り出場すると言われていました。
    競技直前の公式練習を2本滑ってめまいがひどくなり、ドクターストップがかかりました。

    残念ですが、命のほうが大切です。短い間隔で頭を強く打つと、とても危険な事態となる可能性があります。
    以下は、以前に別のところで書いた文章です。

    ●頭を打つと脳細胞が死ぬというのは本当?

    本当です。頭を強く打ったり衝撃を受けると、脳の神経細胞がたくさん死んでしまいます。
    ごく軽度の脳震盪(一時的にぼうっとする程度)であっても、詳しい検査をしてみると集中力や情報処理能力を必要とするテストの成績が数週間も低下していることがあり、また繰り返し脳震盪が起こると認知障害や社会不適応といった重い症状が発生したり、慢性的、永続的な障害が残ったりすることが知られています。
    たとえば、何度もKOされた経験のあるボクサーはパンチドランカーなどと言われ、パーキンソン症候群やアルツハイマー病に似た痴呆の進行が速いことが知られています。
    さらに、1度脳震盪を起こした人はふたたび脳震盪を起こしやすく、セカンド・インパクト・シンドロームと言って最初の脳震盪からある一定の期間に再び頭部に衝撃を受けるとより重症の脳組織の障害を生じることが問題とされています(日本ボクシングコミッションでは、KOされたボクサーの試合出場停止期間を、以前の45日から60日に延長しています)。

    こうしたことからも、頭をぶつけたり、叩いたりといった衝撃はなるべく避け、万一、スポーツなどで脳震盪を起こしたような場合には2ヶ月程度はふだん以上に頭を防護するようにするのが賢明です。また、子どもの頭を叩くということも、絶対にさけていただきたいというのが筆者の考えです。



    バンクーバーオリンピック、女子モーグルで感動を与えてくれた上村愛子選手のブログに、競技後のコメントが出ています。またまた感動しています。 上村愛子オフィシャルブログ
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